物流事業者が真の物流事業者となるための人財育成について考えてみたいと思います。従来の運送業、倉庫業では、顧客から指示されたことを正確にこなすことが業務でした。
今後は受け身の仕事では顧客の要求を満たしませんので、より積極的に顧客に提案できることが求められます。
よく物流事業者の方は「提案」という言葉を口にします。この意味をしっかりと解釈しておく必要があります。
一つには改善提案です。顧客の物流を少しでも効率的に実行できるアイデアを出すことです。そしてもう一つ重要な提案が、この物流設計の提案なのです。
人財育成に取り組んでいる会社は、この物流設計の技術を身につけさせることが必要です。メーカーでも試行錯誤で行っていますから、物流事業者でできない話ではありません。
「いかに物流を発生させない流れをつくるか」
「物流が発生してしまった場合、それをいかに効率的に実行できるか」
「いくつかの物流パターンについて数値で比較できるか」
このあたりに的を絞って教育を実施してみてはいかがでしょうか。この教育の中には「発想力の育成」や、「数値で物事を判断する力」が必要になってきます。
これらについては一般的な物流の教科書には載っていません。そこで、コストの計算や物流工数の計算などは独自にテキストを作って実施していくことが望ましいと思います。
スタッフには極力外部企業の見学に行かせるとよいでしょう。メーカーではどのような工夫をしているかを実際に見てくるのです。
トラックと倉庫しかイメージできないようでは物流設計はできません。モノを購入してくるところの工夫は何か、構内でモノをジャストインタイムで動かす工夫やモノづくりを清々と行うポイントなど、今まで経験してこなかった領域に足を踏み入れることが重要です。
真の物流事業者とはサプライチェーン全体について一定の知識を持ち、さらに物流領域では深い知識を持つT字型組織が望ましいといえるのです。
ぜひ顧客から頼られる存在となるよう、努力を重ねていきましょう。
■ 新着セミナー情報
1.東京で物流自動化に関するセミナーを実施します!
「~物流システム化失敗を避けるための処方箋~
物流自動化・システム化の「正しい」進め方・チェックポイント」
2019年 4月 22日(月) 13:30~16:30
日刊工業新聞社 東京本社 セミナールーム
詳細は以下からお願いいたします。
https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/2468
2.東京で構内物流改善のセミナーを実施します!
「工場の効率を劇的に向上させる
構内物流の果たすべき役割」
2019年5月15日(水) 10:00~17:00
千代田区平河町近隣の会議室
詳細は以下からお願いいたします。
http://www.j-ie.com/activity/ie-seminar/manufacturing-innovation/post-16963/
3.東京で構内物流改善のセミナーを実施します!
「3ステップ式 構内物流カイゼンの具体的な進め方」
2019年 5月23日(木) 10:00~17:00
日刊工業新聞社 東京本社 セミナールーム
詳細は以下からお願いいたします。
https://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/2527
4.大阪で入出庫・ピッキング作業改善のセミナーを実施します!
「入出庫作業・ピッキング作業 ムダ取りとポカヨケの実践
~作業ロスを見過ごさない、ミスを起こさないための具体策~」
2019年5月30日(木) 10:00~17:00
大阪府工業協会 研修室
詳細は以下からお願いいたします。
https://www.opmia.or.jp/seminar/4901
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
カイゼンベース株式会社とKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningは珍しいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さいね。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
■ 日刊工業新聞社 工場管理 4月号 好評連載中!
「工場物流進化論~物流変革時代を乗り切るヒント
最終回 今後の物流変化を予測する」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/