価格は市場の動向で決まりますので、もし自社で特別高い価格を設定したいのであれば同業他社がやっていないような物流サービスを提供する必要があります。
もし他社が誰でもできるような物流サービスであればその価格は市場が決めてくれるのです。そして残念ながらよほどのことが無い限りその価格は低い水準にとどまざるを得ないでしょう。
物流会社が価格を上げたいのであればくどいですが魅力ある他社の手掛けていない物流サービスを構築することです。単なる輸送では高価格はほぼ不可能でしょう。
一方で物流業が収益を確保するためには経費を減らしていく方策が必要です。その取り組みが「原価低減」なのです。
自社の原価構成を見てみましょう。国土交通省が運送業の平均モデルを公開していますので、それと比較してみると良いのではないでしょうか。
もしその平均よりも上回っていれば一般的には競争力が劣っていると考えられます。ですから国土交通省データは一種のベンチマークとして活用できるでしょう。
物流業では製造業の様に原価低減を体系立てて実行していく環境が整っていないようです。したがいましてこの原価低減のしくみを取り入れて着実に活動していけば他社に打ち勝つことができると思います。
例えば輸送コストの中でも最も比率の大きい人件費について考えていきます。輸送コストに占める人件費の代表格はドライバー人件費です。
このドライバー人件費は労働時間に比例して増えていく傾向にありますから、実際の輸送作業を改善していく必要があります。
会社を出発してから会社に帰着するまで計画通りの運行ができているか、計画そのものにムダは無いのかをしっかりとチェックしていく必要があります。
まずは計画に対する実績を日々チェックしていきましょう。計画時間よりも余計に時間がかかっているとしたらその要因を調査します。
よく荷主の現場で待たされる、という話を聞きます。だから「仕方がない」と言ってしまえばそこで話はストップしてしまいます。
荷主に申し入れをして改善してもらうことが必要ですが、多くの会社はこの時点でそれを実施せず、あきらめてしまっているのです。
これでは問題解決にならず、人件費改善にもつながりません。
次回に続きます。
■物流作業効率化の決め手について講演を行います!
『物流標準時間の導入とその活用法』
生産工程は標準作業や標準時間を導入しきっちりとマネジメントできている会社でも、物流作業となると意外と手つかずになっているケースが散見されます。
物流標準時間を導入する狙いとその活用方法について解説し、より生産性の高い物流作業の実現の後押しをさせていただきます。
日 時:2015年1月20日(火) 10:00~17:00
会 場:東京・渋谷近辺の会議室
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「成功の秘訣はココにあった!達人が伝授する荷主会社のための物流アウトソース戦略 」
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物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
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