物流方針の中には安全、品質、コストについては明確なポリシーを記載するべきでしょう。特に安全については最優先課題となります。
物流はとかく労働災害が発生しがちな仕事だと考えられます。しかも一度起きると重大災害につながりかねないので注意が必要です。
その大本はフォークリフト作業にあります。フォークリフトで荷物を上げ下げしたり運搬したりしますが、その際にフォークリフト運転者が自らけがをするケースもあれば、他者を傷つけてしまうこともあります。
フォークリフトはその名の通り、爪があります。その爪でモノに接触してしまったり、人を突いてしまったりすることがあり得ます。
ですから、物流方針の中には「フォークリフト作業は基本動作を遵守する」ことや「何も持たずに移動するときはバック走行を遵守する」ことなどを明記しましょう。
ここでいう基本動作とは、走行や上げ下げの個別作業は必ず単独で行うことを指します。荷を上げながら前進走行するなどは禁止です。
そしてこのルールを違反した者はフォークリフト作業から外すなどの措置を打つことを明記します。それだけ安全上のポリシーは厳格に守らなければなりません。
物流は輸送作業を公道で行います。全く関係のない第三者に被害を及ぼすこともあり得ますので、輸送上の安全についてもきちんとルールを定め、遵守させましょう。
コストについても物流方針に明確に記しましょう。一言で言うと「ムダの徹底排除」ということになると思います。
常にムダが定量的にわかるKPIを保有し、それを毎日見ていくことでムダの存在を意識します。それを個々の作業者で共有し、ムダを無くしていく活動につなげるのです。
以上のようにお話させていただいた物流方針はぜひ作成しましょう。「道しるべ」がなければ私たちはどの方向に進んでいったらよいかわかりません。
逆の言い方をすれば、物流方針があれば私たちが毎日行う仕事にぶれは発生しません。たとえ管理者が交代したとしても、仕事の方向性は一定です。
ここまで重要なものが物流方針なのです。果たして皆さんの会社にはこのような方針はありますでしょうか。
いつも管理者が変わるごとに仕事の方向が変わるような会社は多分明確な方針はありません。今一度振り返ってみてはいかがでしょうか。
■輸送改善の書籍を出版しました!
『みるみる効果が上がる!製造業の輸送改善 ~物流コストを30%削減~』
製造業の物流コストのおよそ6割が輸送コストです。つまり物流コストを下げるためには輸送の効率を向上させることが最重要なのです。
本書では単なる輸送価格を下げるだけではなく、根本的に輸送効率を向上させ、輸送コストを下げるための方策を数多く例示しました。
輸送価格上昇の時代に突入しましたが、そのような環境下でも輸送コストを下げながらジャストインタイム輸送を実現しましょう!
http://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00003268
■4月に東京で構内物流のセミナーを実施します!
「工場の効率を劇的に向上させる
構内物流の果たすべき役割」
2018年4月17日(火) 10:00~17:00
東京・平河町近辺の会議室
詳細は以下からお願いいたします。
http://www.j-ie.com/activity/ie-seminar/manufacturing-innovation/post-16963/
■5月に東京で構内物流改善のセミナーを実施します!
「生産ラインを高効率にする!高品質な製品をつくる!
3ステップ式 構内物流カイゼンの具体的な進め方
~陥りやすい物流改革の勘違いと是正方法を理解し、構内物流で生産統制を行う」
2018年 5月 9日(水) 10:00~17:00
日刊工業新聞社 東京本社 セミナールーム
詳細は以下からお願いいたします。
http://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/1578
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
カイゼンベース株式会社とKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningは珍しいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さいね。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
■日刊工業新聞社 工場管理 3月号 好評連載中!
「工場全体を効率化できる 物流のトリセツ
『最終回 海外物流への取組み(下)』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/