物流容器は物流工程で欠かせないものであることは事実です。しかしだからといって容器自体があまりにも自己主張しすぎることは望ましくありません。
何を言っているのかというと、ユーザーが欲しいものは容器の中に入った製品であり、容器を欲しているわけではないということです。
ですから容器はできるだけ薄く、軽くあるべきです。できれば製品は容器を使わずに「裸」のままで運びたいところです。
ですから容器は「最小限」であるべきでしょう。
容器設計を行う際には重量に気を配る必要があります。たとえば手でハンドリングするボックスの場合、製品重量と合わせた重量が人に負荷がかかる荷姿重量となります。
これを一定の範囲内に収める必要があります。あまりにも箱の重量が重いと、肝心の製品の入り数が少なくなってしまいます。
この考え方は手扱いの容器以外でも当然考えなければならないことです。鉄製ボックスパレットの場合、フォークで荷扱いするためあまり容器重量について論議されることはないかもしれません。
しかし手扱いボックスと同様、容器重量が重すぎると製品を入れる数量が制限されることがあります。なぜなら鉄製ボックスパレットに製品を入れてトラック輸送する場合があるからです。
つまりトラック輸送の場合の過積載の問題があるのです。会社としてはできるだけ多くを輸送したいと思ったとしても、容器重量の分だけ製品を運べない事実があります。
ですから、出荷等で輸送が伴う荷姿はこの容器重量にはデリケートになる必要があると思います。
また、輸送を伴う荷姿の内、台車タイプの荷姿についても考えてみたいと思います。容器に車輪がついているタイプを想像してみましょう。
輸送の前後工程で運搬が発生する場合、その容器そのものに車輪を付けておけば、荷降ろししたらそのまま牽引等で運搬できるので便利だという考え方です。
この利便性はよく理解できます。ただしトラックの荷台の上では車輪の分だけ「ロススペース」になってしまい、それだけ荷を積載できません。
短距離輸送であまりトラック積載率を考慮しなくてもよい場合は台車タイプの容器もありだと思います。短距離輸送は積載率以上にトラック回転率が重要だからです。
しかし長距離輸送の場合は望ましくありません。むしろ荷降ろし時に平台車に載せて運搬するといった工夫をした方がよいと思います。
★ 輸送改善の書籍を出版しました!
『みるみる効果が上がる!製造業の輸送改善 ~物流コストを30%削減~』
製造業の物流コストのおよそ6割が輸送コストです。つまり物流コストを下げるためには輸送の効率を向上させることが最重要なのです。
本書では単なる輸送価格を下げるだけではなく、根本的に輸送効率を向上させ、輸送コストを下げるための方策を数多く例示しました。
輸送価格上昇の時代に突入しましたが、そのような環境下でも輸送コストを下げながらジャストインタイム輸送を実現しましょう!
http://pub.nikkan.co.jp/books/detail/00003268
1.東京で構内物流のセミナーを実施します!
「工場の効率を劇的に向上させる
構内物流の果たすべき役割」
2018年4月17日(火) 10:00~17:00
東京・平河町近辺の会議室
詳細は以下からお願いいたします。
http://www.j-ie.com/activity/ie-seminar/manufacturing-innovation/post-16963/
2.東京で構内物流改善のセミナーを実施します!
「生産ラインを高効率にする!高品質な製品をつくる!
3ステップ式 構内物流カイゼンの具体的な進め方
~陥りやすい物流改革の勘違いと是正方法を理解し、構内物流で生産統制を行う」
2018年 5月 9日(水) 10:00~17:00
日刊工業新聞社 東京本社 セミナールーム
詳細は以下からお願いいたします。
http://corp.nikkan.co.jp/seminars/view/1578
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
カイゼンベース株式会社とKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningは珍しいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さいね。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
■日刊工業新聞社 工場管理 3月号 好評連載中!
「工場全体を効率化できる 物流のトリセツ
『最終回 海外物流への取組み(下)』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/