容器の考え方として統一感が重要なのですが、その統一感の1つが「容器同士が重なること」です。そのためには1つには底面積が同じで高さだけが違うこと、もう1つは底面積が異なったとしても、大きな容器の上に小さな容器が積み重なることがポイントとなります。
この考え方はパレットの上に載せる箱型容器でも、大型の鉄製容器でも同じです。要は積み重ねができることを重要ポイントとして考えます。
この時に、容器の部位の内、積み重ねる「箇所」がどのようになっているかが重要です。ここが異なっていると底面積が同じでも重ねることができません。
容器の四隅に柱があります。この根元がお椀をひっくり返したような「皿タイプ」と、容器の中央にくぼみがあり、そこに他容器の突起がはまるようになっている「ネスティングタイプ」があります。
このタイプを統一することも重要になってくるのです。
パレットに載せる小型容器も、大型の鉄製容器も空の時には圧縮できるように設計しなければなりません。
圧縮の仕方にも「折り畳み」と「ネスティング」があります。中に何も入れないときには空容器だけを輸送しますので、できるだけ圧縮することが望ましいでしょう。
圧縮には容器保管場を小さくできるというメリットもあります。圧縮するときに「工数がかかる」とか、「誰がたたむべきか」などの不毛な論議を耳にすることがありますが、圧縮しないために会社で余分な輸送費を流出させることの方を論議すべきですね。
仮に今すぐに折りたためなくても、圧縮仕様にしておけば、その時に圧縮が可能ですから、必ずそのような仕様にしておきましょう。
容器の考え方として「できるだけ種類数を絞る」ことも重要です。種類を増やせば増やすほど管理は大変ですし、輸送上のロスも発生しやすくなります。
容器モジュールを決め、その範囲内で荷姿をつくっていくことを心がけましょう。
さて容器モジュールを定めた後には運用が待っています。ここももしかしたら少し骨が折れることがあるかもしれません。
企業グループとして統一された容器モジュールを活用することは、間違いなく物流効率化につながります。
一方でこれができないと様々な物流ロスを発生させかねないので注意が必要です。
次回に続きます。
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