物流品質不良を撲滅するには(3) 作業者の品質意識を高める

物流作業を標準化し、それを作業者に徹底的に教え込む。この工程が最重要であることはいうまでもありません。

そして時々教えた通りに仕事をしているか、何か手順を違えていないか、重要ポイントを外していないかを作業観察を行いチェックします。

この2つは物流現場監督者の業務として外せません。これを実施しなければ物流不良を発生させて下さいといっているようなものです。

そして次に重要なことが、物流現場の品質意識を高めることです。常に品質の良い物流を実施するように作業者各位が心がけるようなしかけが必要なのです。

たとえば物流品質に関する提案制度を設けてみることはいかがでしょうか。各作業者が月に一件、品質向上につながる提案案件を提出する仕組みです。

提案制度を継続的に実行している会社は良い収益である確率が高いようです。ですから、途中でやめることなく導入した制度を継続していくことが重要です。

そして提案件数が多い作業者や優秀な内容の案件を提出した作業者に対しては表彰していくとよいでしょう。

さらにQCサークル活動を導入することもお勧めします。QCとは Quality Control の略で、もともと品質向上を狙いとして小集団で行う活動としてスタートしました。

今では品質に限らず、安全やコストに関するテーマでも取り上げられているようです。

職場に数名のグループをいくつか作り、そのグループ単位で活動を行ないます。この活動では社内発表会を行い、よい内容であれば提案制度と同様に表彰していくとよいでしょう。

このようなしかけを行っていくとともに、品質標語を募ったり、品質向上のポスターを作成してもらったりして、それらを職場に掲示していくことも品質意識向上には効果的です。

さらに作業者全員に、品質に関する「宣誓文」を書いてもらい、顔写真とともに職場に掲示していくことも有効です。

以上のようないくつかのしかけを会社として設定し、それを継続的に取り組んで行くことが物流品質向上には欠かせません。

職場に物流品質向上に関する掲示物があると、見学者にも好印象を与えます。取引拡大にもつながる可能性がありますので、ぜひ積極的に取り組んで行きましょう。


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