物流会社の場合、月々の収益を認識し改善につなげていく活動が重要になってきます。この収益を認識する頻度は一般的に多いほうがいいし、そのメッシュも細かいほうがいいと考えられます。
まず収益を認識する内容について考えていきましょう。
物流センターであれば一般的にセンター業務と輸配送業務に分けられると思います。センター業務とは顧客の荷を預かり、その入出庫やピッキング、梱包業務を行って売りを上げる仕事です。一部流通加工があるかもしれません。
輸配送業務は自社で行う輸配送と協力会社を使って行う輸配送業務があると思います。そこで最低でもこの区分で収益を把握することにしましょう。
そのためには売り上げを「センター業務」、「自社輸配送」、「協力会社輸配送」に仕分ける必要があります。
次にコストです。センター人件費やドライバー人件費、センターの賃料や水道光熱費、間接経費、車両経費などをそれぞれ把握し、「センター業務」に関わるもの、「自社輸配送」に関わるもの、「協力会社輸配送」に関わるものに仕分けます。
間接経費はどの業務に関わるものなのかは配賦になるかもしれません。しかしそれでも構わないので3つの区分でコストを把握します。
また、本社経費についても一定比率で3区分し、それぞれのコストとして認識しましょう。
ここまでできたところで、「センター業務」、「自社輸配送」、「協力会社輸配送」の売り上げからコストを差し引き収支を算出します。
物流センターは全体で収益を確認することは当たり前ですが、どの業務で利益が出ているのか、あるいはどの業務で赤字になってしまっているのかの「収益の要因」を把握することも必要です。
そこで最低でもこの3区分でそれぞれの収支を確認するということになるのです。時々物流センター全体の収支はわかっていてもその原因がなぜなのかがわかっていないセンター長がいます。
目標利益が出ていればまだいいのですが、もし赤字であったら・・・。その要因がどこにあるのかがわからないセンター長は失格です。
このような簡単ではあるけれども意外とできていない数字の把握という重要業務があることを知っておきましょう。
次回に続きます。
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