いつも話題になることですが、朝積み込みに行ったものの、荷主の構内で待たされて出発が夕方になったというとんでもない話があります。
皆さん、あるいは皆さんの周りでも似たような事象があるのではないでしょうか。実は筆者の務めていた会社でも荷降ろしに来たトラックがなかなか構内から出られない、という話がありました。
朝来て夕方出発ほどひどいものではありませんでしたが、構内で2時間ほど滞留するということはありました。
この会社では物流改善を進めており、物流コスト削減も対象となっていましたので、物流会社、正しくはその物流会社を使って部品を納入するサプライヤーに対して物流コスト削減の要請をしていました。
しかしサプライヤーからはトラックが構内で滞留するためにそれが改善されないとコストは下げられない、と言われていました。
そこで私たちは以下の改善を実施し、トラックがさっと荷を降ろしてさっと出発できる環境を作り上げました。
・荷降ろし場をわかりやすくし、ドライバーに迷いが生じないようにする。
・トラックポートと荷降ろし場を近接化させ、長距離運搬を無くす。
・サプライヤーごとに到着ダイヤを定め、その時刻に来ればトラックポートが空いている。
・トラックポートごとに一台フォークリフトを配車。
・構内での荷降ろし場は二か所以内とする。
物流会社が何も発信しなければ荷主会社はその状態を当たり前ととらえ、たとえその状態が悪い環境であっても直そうとしません。
もし効率を落とすような状況にあれば、それに気づいている物流会社が発信し、それを修正させるように仕向ける必要があります。
物流にはすべての活動の結果が表れる傾向があります。それだけに問題点が物流に表れる可能性があるのです。
物流はそういった立場にあることを理解したうえで、情報を発信すべきであると考えられます。
次回に続きます。
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