ビジネスはすべて契約ごとで成り立っていると思います。お互い合意した内容を契約書に記載します。ここに書かれていることがすべてということになります。
この契約ごとをおろそかにしているともめごとが発生した段階で苦労することになります。その意味でも契約は慎重に結ぶ必要があります。
あいまいな契約となっていると買い側の立場が強くなるのが世の常です。特に供給側である物流サイドは念には念を入れて契約内容をチェックしておくべきです。
もしかしたらこの契約が不備なために業務上苦しくなっているのではないでしょうか。
ある物流会社の話ですが、荷主と輸送契約を結びました。その時に予測していた物量が出れば問題はなかったのですが、その物量が激減してしまったのです。
その結果トラックの積載率も下がり、収益的に非常に苦しくなってしまったのです。しかし契約書には物量の条件は記載されていません。したがって契約書の上では何ら問題はないことになるのです。
しかし契約当初にお互い前提とした物量はあるはずです。それから大きく変動した場合には価格を見直すことがフェアではないでしょうか。
この時にもし物流会社側が黙って何も発信しなければ状況は何も変わりません。しかし、データをきちんと取ったうえで荷主に対して価格見直しの発信を行えば状況に変化が出てくる可能性があります。
ここで言いたいことは「愚痴を言うのではなく、正直に荷主にものを言え」ということなのです。荷主には何も言えないと思っている、あるいは言う勇気がないということであれば状況はまったく変化しないと考えるべきでしょう。
荷主は物流会社から何か申し入れがあれば聞く耳は持っています。はなから言っても無駄だと考えるべきではありません。筆者も荷主の立場であった時には物流会社さんからいろいろな申し入れがあり、それに対して一つひとつ改善していったものです。
次回に続きます。
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