物流業界は比較的おとなしい業界のようで、あまり自己主張を行わない傾向にある気がします。しかし突然「この価格では対応できない」とか「トラックが走れなくなる」といった愚痴めいたことをこぼすことがあります。
いくら愚痴をこぼしたところで状況が変わることはありません。別に苦しいと思っているのは物流業界だけではありません。
どこの業界でも自由化されている以上、他社との競争にさらされ競争力のない会社は苦しくなるのは自然なことです。
そのようなことにならないためにも従来から筆者は物流業界のために発信しているのです。今まで発信させていただいた内容を着実にこなしてこられた会社では競争力がつき、他社ほどの苦しさはないものと思われます。
先ほど「愚痴めいたこと」と書きました。これは状況を不満に思い、かといって荷主と交渉するわけでもなく、自己の中で不平不満を言っているにすぎません。
しかしながらこの「不平不満」の悪い所は自分たちがあたかも被害者であるような論調になることです。自社の経営が厳しくなる一番の要因は自社にあることだけは間違いありません。
一定の条件のもとにビジネスを展開しているのであって、無理やりやらされているのではないと思います。その条件は自社で作ったか、相手の言ってきた条件を飲んだかのどちらかのはずです。
つまり今の状況の要因は自社で作り出していることになります。仮に経済状況が変わって経営が厳しくなったとしても、それまでに常に改善を行ってきたかどうかで状況は分かれます。
改善をとことんやってきたのであれば、他社よりも状況は良いはずですから、一気に経営が傾くことはないと思われます。
問題なのは改善もやらずに経営が厳しくなったということで、それが顧客の価格のプレッシャーや燃料費の高騰のせいにする姿勢です。
次回に続きます。
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