物流標準作業を定め、それを部下の作業者に教える。そしてその通りにやらせてみて作業観察を行う。もし標準外の動きをしていたらその場で修正させる。
これが定められた物流品質を生み出すための基本です。物流現場の監督者は最低限この仕事を実行する必要があります。
そしてもし標準作業を100%遵守し、物流品質不良を発生させなかったとしたら、その作業者に対して「物流品質パーフェクト賞」を与えることを考えてみてはいかがでしょうか。
人は何歳になっても、どんな小さなことでも褒められればうれしいものです。褒められれば気持ちがよくなってさらに意欲が向上することでしょう。
「褒める機会」を意識的に作っていくことはお勧めです。品質にこだわらず「提案」が出てくれば褒めるとよいでしょう。この提案はどのような内容でも、規模でもこだわることはありません。安全関係でも効率化関係でも。
意外と気づいていなかったちょっとした問題に気づかされることもあります。それは部下たちが「提案」というかたちで教えてくれるのです。
筆者が昔勤務していた会社では「改善王」という称号が存在しました。一定の水準の改善提案を継続的に出し続けた人に与えられる称号で、これを受けると同時にバッジがもらえます。
このバッジを帽子につけることで、誰が見てもその人が「改善王」であることがわかります。その人のプライドをくすぐる上手なしかけだと思いました。
海外にいたときは「今月のチャンピオン」という制度があり、その職場ですぐれた改善を行った方を褒めることを実行している物流会社がありました。
これを知ったのは倉庫を見学した時に倉庫内に写真と共にチャンピオンの名前が掲示されていたからです。
顧客にもわかるように掲示するという、なかなか優れたやり方をしているものだと感心した次第です。その会社の人でない筆者の印象に残ったくらいですから。
次に物流作業者が成長する意欲を生み出すためのしかけについて考えてみましょう。その典型は社内資格制度です。
次回に続きます。
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