物流マンがサプライチェーン全体を俯瞰した時にサプライチェーンのオーナーであるメーカーの協力会社が未納を起こすという問題があったとします。
この場合メーカーはどのような対応を取るでしょうか。最も考えられる事項は「その協力会社の部品在庫を持つ」ということではないでしょうか。
たびたび未納を起こされるとライン停止にもつながりかねないためメーカーとしても怖くて仕方がないと思われます。
そこでその協力会社の部品だけ他の部品より多めに在庫を持っておこうという行動につながるのです。
たしかに在庫を持つことでライン停止という最悪の状況は避けられるかもしれません。しかしこれは本質的な問題解決にはなりません。
このことに物流マンは気づいて欲しいのです。特にこの協力会社の物流業務に携わっていたとしたらほっておくわけにはいきません。
では本質的な問題解決とは何でしょうか。それはその協力会社が未納を起こす原因を把握し、それを改善することです。
生産管理に問題があるのかもしれません。品質が悪く良品がなかなか出てこないのかもしれません。従業員のスキルの問題でタイムリーに生産ができないのかもしれません。
この未納につながる真の要因を把握し、それに対策を打つように協力会社に働きかけるのです。サプライチェーン全体の効率化を考えるとここまでの活動が求められることを知っておきたいものです。
必要性は理解できても実際に物流だけに携わっていた物流マンにとってその問題に気づくということは容易ではないかもしれません。
そこで物流マンが勉強すべきものとして「生産管理」があると思います。受注を受けてそれをどのように生産指示につなげたらよいのか。同様に部品や資材の発注にどうつなげていったらよいのか。
生産のロットサイズはどれくらいが適正なのか、発注ロットのサイズはどうなのか、など学ばなければならないことは多々あります。
ビジネスを拡大していくためには勉強が欠かせません。これを避けて通ることは難しいでしょう。物流マンも勉強するという習慣づけが必要になりますね。
次回に続きます。
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