物流スタッフにマネジメント力を身につけていくための教育のやり方としてグループワークがよろしいかと思います。
4~5名でグループをつくりテーマを与えます。そのテーマについてグループディスカッションし、解を導き出す研修です。
なぜこの方式がよいのでしょうか。
グループワークですから、参加者の皆さんの力を結集する必要があります。個々の力を合わせるためにはリーダーシップが必要です。
各メンバーが役割を持ち、責任を持ってそれを果たしていくことでよりよい解を導き出すとともにグループ全体の力を発揮できるようにするのです。
研修を企画する側にも工夫が必要です。一定のテーマを定め、解を導く前提条件を決定します。そしてそれ以外にも隠された条件を用意しておくとよいと思います。
物流でいえば届け先の位置情報や出荷物量などです。これらは最初から参加者には開示せず、参加者から具体的に質問があった時点でその質問者にだけ開示します。
同じテーマについて複数グループでグループワークを行うと、グループで差が出ることがわかります。発表の段階で自グループでは気づかなかったことを他グループでは情報として入手していることに驚くかもしれません。
その反省を踏まえ、自分たちにはどのような行動が今後必要なのかを学びます。自分たちのアクションを通して学ぶタイプの学習なのでアクティブラーニングと呼ばれます。
一方的な知識の伝授も必要でしょうが、このような「気づき」を学ぶことも重要です。知識の伝授のタイプだとすぐに忘れてしまうかもしれません。
しかし自ら行動して学んだことは早々に忘れることはありません。ですから今後の業務やマネジメントに直結するためにはこのようなタイプの学習が望ましいことは明らかです。
アクティブラーニングに似た活動として現場での改善活動が挙げられます。実際の物流現場を見て、問題点を抽出し、それに対する対策を打つ活動です。
改善活動は特に実体験しなければ身につかない類のものだと思われます。ですからこれもグループを組んで、競いながら実行していくとよいでしょう。
次回に続きます。
■『3つの役割を果たす!構内物流改善の進め方』
株式会社グロースベースとKein物流改善研究所との協働制作講座が完成しました!
物流のE-learningは珍しいかもしれません。一部無料で見られますので皆さんもアクセスしてみて下さいね。
https://www.kaizen-base.com/contents/logi-42826/
■日刊工業新聞社 工場管理 8月号 好評連載中!
「工場全体を効率化できる 物流のトリセツ
『第11回 ジャスト・イン・タイム調達の実行(下)』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
■日刊工業新聞社 プレス技術 8月号 好評連載中!
「暗黒大陸の物流改善大作戦 ~プレス工場を大変身させる秘密の裏ワザ~
『第23回 海外物流管理のポイント(中)』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0003
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/