不思議なことがあります。多くの会社の経営者の物流に対する認識不足です。ものは黙っていても届くとの思いが強いのかもしれません。
ところがあることがきっかけとなり、突然物流に対して知りたがる場面が出てくるようです。あるきっかけとは会社の利益が落ちたとか、お客様からクレームが来たとか、どちらかというとネガティブな要因が多いようです。
普段物流には興味が無いものの、鼻が利く経営者であればこのようなきっかけとは違ったところで物流について調べようとするかもしれません。
これは物流に興味のある方では常識、そうでない方でも少なからず情報として知っていることとして、トラックドライバーの不足が挙げられます。
普通の経営者であればこの情報をもとに、自社に何かしらの影響があるのではないかと考えると思います。
ですから、このような社会情勢に敏感になることで物流への関心度も当然のことながら上がってくるものと思われます。
ここにきてようやく経営者から物流について報告しろ、という指令が出てきているかもしれません。物流部門を持たずに物流会社にオペレーションを丸投げにしている会社は大変かもしれません。
情けない話ですが、自社の物流の実態について物流会社から教えてもらうという状況が起きている会社もあると聞きます。
この1年で物流コストはどれくらい変化したのか、顧客に対する納品で支障はなかったのか、安全上で問題が発生したことは無いのかなど、いろいろな視点から「ゼロベース」で調べなければならないかもしれません。
一方で物流組織がある会社にとってみれば、ようやく物流に経営者の関心が寄せられたと喜ぶのかもしれません。
輸送コストの上昇は会社経費に与えるインパクトが大きいですから、ネガティブな話ではありますが物流への関心度向上という視点からは喜ばしいことかもしれません。
ですから、このように経営者が物流を気にしたことをチャンスととらえ、会社の物流を改善していくことにぜひつなげていきましょう。
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