物流はコストとして見られがちです。そのため、物流はムダでありそれをそぎ落としていこうというアクションにつながっているのです。
しかし物流コストを下げるだけが物流改善ではありません。むしろ物流でコストをかけ、他で効率化を図った方が会社としてメリットがあることもあるのです。
たとえば最近の通信販売では物流でコストをかけてリードタイムを短縮し、顧客サービスを高めることで売り上げを伸ばしている会社があります。
この背景にはこういった手法をとった方が会社収益上メリットがあるという判断があったのでしょう。同じような事例はいくつもあるはずです。
「あなたが好きな場所で、好きな時間に受け取ることができます!」というようなサービスを考えたら多くの消費者は肯定的に受け止め、そのサービスを使ってみたいと考えるでしょう。
要は物流としてはこういった販売促進に貢献できる商品をいかに低コストで提供できるか、ということが課題となるのでしょう。
何も消費者の大多数が「配送料無料」でなければだめだと思っているわけではありません。配送料が適正であればその分を負担しても良いと考えているのです。
通信販売の利用者は「即日配送」や「翌日配送」以上に、「受け取りたい時」に届けて欲しいと考えているのです。
こういった顧客の真のニーズを把握することでコストのかかる過剰なサービスを回避することができるでしょう。
物流は工夫次第では消費者の夢を膨らますことができます。消費者の夢とは「物流によってもたらされる」効用なのです。その一例が「好きな時に手に入る」ということなのです。
その物流サービスで顧客が喜ぶのかどうか、逆に言えば喜ばれるためにどのような物流をやったら良いのか、ということを常に考えていきましょう。
繰り返しになりますが、物流商品のコモディティ商品化だけは避けましょう。付加価値を生んで収益につながる商品を提供していくのです。
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