私たちはサプライチェーンの根幹を握っている立場にいるため、リスク管理については入念に取り組まなければなりません。
リスク管理といえばBCPがあります。BCPとは Business continuity Plan の略です。日本語に直すと事業継続計画ということになります。
そのリスクが発生すると会社の存続にかかわるような事象に対して的確な対応を打っていく活動計画のことを指します。
東日本大震災直後にこのBCPの作成がブームになりました。取引先にもこのBCPの作成を義務づけたり、新たな取引の条件にしたりすることも増えました。ということで皆さんもご記憶にあるのではないでしょうか。
このBCPは主として大きな災害に備えて整備されることが一般的です。たとえば大地震や津波、風水害などが典型的な例です。
まさに東日本大震災で現実化してしまったわけですが、「めったに起きない」という意識が強すぎて100年に一度のことに対して備えるゆとりはないという考え方もあります。
しかし日本は地震国であり、四方を海に囲まれた島国でもありますから今さらこのような認識で確実なビジネスを行っていくことには大きな疑問があります。
そこで物流のリスク管理としてはぜひBCPを作成していくことをお勧めしたいと思います。
BCPでは想定される災害の規模を定義します。たとえば震度6強の地震があった時とか津波が事業所を襲った場合とかです。
そしてその際に被ると思われる被害を想定します。たとえば事業所が機能不全になり、保有するトラックの50%が使えなくなるなどです。
そういったリスクが発現してしまった時には人や設備などの使える資源が極めて限定されますので、どのビジネスに優先的に取り組むかも決めておく必要があります。
たとえば最大の得意先であるA社にすべての資源を投入して仕事を続けるが、他社の仕事は断念するという具合にです。
このような取り組みをすることで最大のビジネスを失わずに済む可能性があります。結果として会社を潰すことなく事業を継続することが可能になるわけですが、これが本当の事業継続であると言えそうです。
次回に続きます。
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