物流における作業改善と工程改善(2) ものづくり改善に学ぶ

その業務を止めてみるという発想は改善を行うに当たっては大変重要です。今まで何気なくやってきた「その作業」が本当に必要なのか、考えてみる必要があります。

例えばポリ袋梱包作業を実施した際にホチキス止めを二箇所行っていたとします。そのホチキス止めは本当に必要でしょうか。必要な場合、二箇所を一箇所に減らせないでしょうか。

今行っている作業のプロセスを改善する「作業改善」のネタは日頃何気なく行っている作業の中に含まれているのです。

物流はものを動かすことを業としていますが、こういった「ものの流れ」を改善することはどちらかというと工程改善に含まれます。

つまり物流は常に作業改善と工程改善のオポチュニティがあることになるわけです。しかしまず作業改善を行い、次に工程改善に移行するケースが多い気がします。

日本での改善と言えば「ものづくり」の改善ですね。工場での改善は世界の逸品です。工場の中にも物流はありますし、物流の出来不出来で生産の効率も変わってきますので、その意味で物流が改善しなければならない機会は多々あるものと思われます。

物流センターであれば「ものの置き方」は改善余地が多いのではないでしょうか。ピッキング場のレイアウトも間延びしたものになっていないでしょうか。

ピッキング時に取り出しにくい荷姿になっている場合はパッケージングを変更することでピッキング時間の短縮につながります。

複数の得意先に同じ製品をピッキングして出荷しているのであれば、集中ピッキングを行い、得意先別に仕分けを行った方が効率が良い場合があります。今得意先別ピッキングを実施しているのであれば、そのやり方を変えることでピッキング効率が2割~3割下がることはざらにあるのです。

ピッキング時にオーダー確認で何秒かかっているでしょうか。物流品質不良でどれくらい余分にコストがかかっているでしょうか。得意先への配送が間に合わずに特便をどれだけ走らせているでしょうか。こういったことを一つひとつ確認していくことで作業改善や工程改善のネタが見つかるのです。

次回に続きます。


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