物流と自動化(2) 自動ピッキングや検品の自動化

エルゴノミクス、つまり人間工学を基本に考えたときに自動化が望ましい領域は見えてくるのだと思います。

人はかがんだり伸び上がったりすると体に余分な負荷がかかります。このように体に負荷をかけながら実施していく作業を「難作業」と呼びます。

物流では倉庫内作業で床から思い箱を持ち上げたり、かがんで棚の下の段からモノを取り出したりすることがよくあります。

このような作業自体を発生させないように業務設計をすることが重要です。そしてもし作業自体を無くせないのであれば自動化を考えればよいと思います。

比較的容易に自動化できる物流作業は自動運搬です。今は簡単にルート変更のできるAGVもあります。しかも価格もリーズナブルですから導入はしやすいでしょう。

そもそも7つのムダの中にも「運搬のムダ」があります。運搬自体を発生させないように庫内設計をする必要がありますが、もし発生したとしてもAGVで運搬することで人による作業である工数は減らすことが可能です。

人が主体で行っているピッキング作業もいずれはロボットなどによる自動ピッキングに置き換わることになるでしょう。

完全自動化に移行する前段階として、商品の入った棚が動くタイプの自動化まではすでにスタートしており、従来のように人が歩き回る必要が無くなりつつあります。

検品工程も大分自動化が進みつつあると思います。機械の目が認識することで良品と不良品を見極めることができるようになりました。

外観検査だけであれば人に頼らなくてもよい時代が近付きつつあるのです。

方面別の荷物仕分けも場所とお金があれば仕分け装置を導入して自動化することが可能です。これはもう一般的だと考えてもよいでしょう。

ただし仕分け品の設備投入などを人手で行わなければならない仕分け機もあり、完全自動化が望まれるところです。

次回に続きます。


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