ジャスト・イン・タイムという手法は今や常識となりつつあります。ちょうど間に合うタイミングのことを指します。これを「正しく」実行していくことでいろいろな改善が図られることになります。
料理も待つことなくタイムリーにサーブされることほど嬉しいことはありませんよね。一方で注文したのに何分も待たされるようではその店に対する評価は下がる一方です。
レストランに限らず注文してから受け取るまでのリードタイムは企業間競争力の大きなバロメーターになります。そしてそこには物流の実力が大きくかかわることになります。
このタイミングは物流の重要要素でもある在庫と大きな関係があります。タイミングがふさわしくなければ在庫切れや在庫過多を招きかねません。
調達部品についてはまさにその典型であるといえます。調達部品を使って生産を行う場合、その部品をいつ納入してもらえばよいでしょうか。
本来であれば使う直前に届くことが理想でしょう。しかし一般的にすべてのものを直前に入手することは困難を極めます。
またそれに対するリスクも考慮する必要があります。たとえば届ける物流過程でのトラブルは可能性として考えておくべきでしょう。
そのトラブルには道路渋滞や天候の問題などが考えられます。そこでそれらを考慮の上、多少安全を見て前もって納入してもらうことになります。
生産工場であれば生産着手の2時間前に到着するようにします。この場合、物流トラブルで2時間遅れても生産には間に合うことになります。
部品サプライヤーの所在地によってこの先行時間はメリハリをつけて設定するとよいでしょう。もしユーザーの工場の目の前にサプライヤーが存在するのであれば、先行時間は限りなくゼロに近づきます。
一方で遠方にある会社や首都圏を物流路にしているサプライヤーの場合、この先行時間は長めに設定しておくとよいかもしれません。
ただし気を付けなければならないのは前日納入といったような「日単位」での納入です。この場合、一日分の在庫が存在することになり、工場内に在庫置場が必要になります。
場合によっては外部倉庫を借りなければ在庫を置ききれなくなる可能性もあります。これは直接的にコストを発生させることにもなります。
調達部品はタイミングが重要なのです。
次回に続きます。
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