IE(Industrial Engineering )を物流で活用しようという話は30年以上前から言われ続けています。しかしその浸透度はそれほどでもないようです。
なぜかIEというと尻込みしてしまう物流会社が多いような気がしてなりません。その一因にIEというものを難しく伝えている節があるのではないでしょうか。
しかし実際に改善を行っている会社では知らず知らずにIE的な思想で行っているところがあります。これをもっと積極的に取り入れていくことで、改善の成果が大幅に向上するものと思われます。
日本IE協会の会員企業はほとんどが製造会社だそうです。製造会社は昔から改善を繰り返し、IE手法をほぼ完璧に習得しています。
その結果として世界でも一番の生産性と品質を誇っているのです。
IE手法は徐々にではありますがいろいろな業種で取り込まれています。製造業だけの手法であるという考え方は間違いです。あらゆる業種で使うことができることを知るべきです。
サービス産業や病院、飲食店などさまざまな業種でIE手法を使い始めているのです。
こういった産業に比べるとまだ物流は製造に近く、最もIEを使える業種だと思います。にもかかわらず、なかなかそれを使う傾向にありません。
物流業界には自分たちの仕事は特殊である、という意識があります。
・ 波動が多い
・ お客様しだいで仕事が振られる
・ 人材がいない
だから物流ではIEが合わないのだ、といった誤解があるのです。
しかし上記のようなことはどの仕事にもあることで、物流だけが特殊だということはあり得ないのです。IEが使えない理由にはなり得ません。
こういった意識が海外の物流とはちょっと違うのかもしれません。アメリカのロジスティクス思考にはいかに前線にものを届ければもっとも効率が良くなるか、という意識があります。
そのためにIEを上手に使って効率の良い方法を考えていく必要があるのです。ツールとしてのIEが活用される素地があると言えそうです。
IEに関して間違った認識が物流に植え込まれている可能性は否定できません。例えばIEトハストップウオッチを持って測定を行うことだ、という声をよく聞くのですが、これはIE自体を正しく認識していないことの表れであると思われます。
次回に続きます。
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