水準評価の必要性を考える(2)

まずは自社の特定倉庫の中で水準比較を行います。前回お話しさせていただいたA課とB課での比較がこれにあたります。

次に自社の異なる倉庫間で比較ができるようにしましょう。そしてその次には子会社などの近い会社との間で比較するなど、少しずつ比較の対象を広げていきます。

このようにして徐々に水準評価を根付かせていき、自分たちの実力の「レベル」を把握していくのです。そうすることで今の競争力が十分なのか否かを認識するのです。

しかし自社グループだけで水準比較するだけでは十分とは言えません。本来であれば他社ベンチマークを実施していきたいところです。

さて皆さんの会社ではピッキング作業の前提はどのような作業でしょうか。ピッキングエリアを歩き回りながらピックしていくことがほとんどだとは思いますが、製品1個ピックする時の平均歩行数はどれくらいでしょうか。

たとえばこのピッキング作業一つをとってみても、また同じ製品をピックするにあたっても会社によって「時間値」は異なってくることと思われます。

ではもしこのピッキング作業について製品1個あたり歩行は4歩、それ以外は製品とりおきと作業指示書出力だけが作業だと決めたらどうでしょうか。

この基準に対して自社は「こんな余分なことをやっている」とか「レイアウトが悪く10歩要している」とかいった問題点が見えてくるのではないでしょうか。

これが一つの目安であり、業界の基準にもなるのです。物流業界で今後必要と思われるのがこういったスタンダードだといえるのです。

次回に続きます。


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