物流現場監督者は自分の管理領域の経費の内、大きな比率を占める人件費データについては細心の注意を払って管理していく必要があります。
一つひとつの仕事を行っていく際に「投入すべき工数」が決まっていると思います。まずこの決まっている投入工数を超えた工数を投入していないかをチェックしていきましょう。
そのためにはどの仕事にどれだけ時間をかけたかが把握できないと困ります。多くの会社がこの時点で工数管理をあきらめてしまう節がありますが、きちんと作業日報をつけることで最低限のデータ把握は実施しなければならないでしょう。
標準時間を設定してあればその時間値と実際にかかった時間値とを比較しましょう。個々の作業者別に標準時間でできている作業の比率を把握することも大切です。そしてその時間値以上かかっている作業者に対しては個別に指導していくといった愚直な管理も必要なのです。
人件費以外にもコスト系で把握すべきデータがあればきちんと管理していきましょう。トラック輸送における燃料使用量は把握すべきデータと考えられます。
燃料使用量データもドライバー別に把握していきましょう。最も優れたドライバーは毎月表彰していくようなしかけを作るのもよいのではないでしょうか。
次に物流監督者が管理すべき安全について考えてみましょう。物流は輸送の仕事場は公道です。それだけに安全に関しては十分な取り組みを実施することが望まれます。
ドライブレコーダーを導入しているのであれば問題と思われる運転について関係者を集めて勉強会を開くとよいのではないでしょうか。
デジタコから採れる安全運転データは一つの参考資料になります。これもドライバー別に把握し、優良ドライバーは褒める習慣をつけるとよいかもしれません。
そしてこの安全系データは必ず現場に貼り出すようにしましょう。他の作業者が見ればなぜその人がよいデータなのかについて興味を持つと思います。
そうして次第に作業者、ドライバーのレベルが上がっていくことにつながるのです。
この「掲示効果」は安全だけではありません。他のカテゴリーでも同様です。現場に大きな管理ボードを掲示し、誰もが見られるようにすることは現場改善には多大な効果を上げるのです。
では品質について考えていきましょう。物流品質は顧客が気にする項目ですので、しっかりと管理を行うとともに、顧客から質問されたら瞬時に回答できるようにしておきましょう。
次回に続きます。
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