皆さんは「ピッキング作業」というとどのような作業をイメージしますでしょうか。作業者がリストを持って棚の周りを歩きながらものを取っていく作業を思い浮かべるのではないでしょうか。
最近アマゾンが棚自体が作業者の所へ移動してくるというスタイルを検討しています。作業者は来た棚から必要なものを取り出すのです。
この事例にもある通り、ピッキング作業の検討の際には「人が動く」のか「ものが動く」のかについて考えるべきなのです。
たまたま現在は「人が動き回る」ことが一般的となっています。ただしこの発想は「固定観念」にすぎません。ピッキングラインを設けて作業者を固定している会社もあるのです。
固定観念にとらわれずに新しい仕事をデザインするときには他業界の人の意見を聞いた方がいいかもしれませんね。
一番よくないのは「ピッキングとはこういうものだ」といったように「昔ながらのやり方」を主張することです。その人にとってはよくても、それはすでに時代遅れのやり方かもしれないのです。
新たな発想を生み出すには訓練が必要かもしれません。たまには社内で何かお題を決めて「発想の訓練」をやってみてはいかがでしょうか。
ピッキング作業に対する指示も一つのパターンとは限りません。得意先のオーダー単位にピッキングするというやり方はオーソドックスかもしれません。
しかしこれだと広いエリアを歩き回ってオーダーの品物を集めなければならないことになります。それよりも、製品単位でまずピッキングを行い、それから得意先別に仕分ける方が効率はよいと考えられます。
梱包もピッキングをしながら梱包していくケースもあれば、梱包工程を設けてそこで作業するパターンもあります。
どちらがよいかは一概には判断できません。その物流センターの他の作業との兼ね合いや作業者の習熟度も影響しますので、トータルで考えていくことが求められます。
少なくとも一つのパターンに固執することは危険を伴いますので、柔軟な発想で仕事を組み立てていきましょう。
次回に続きます。
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