専門家でなくても物流改善(2) 購買と生産管理で物流改善

物流にはいろいろな活動の結果が反映されます。モノを買いすぎたために調達在庫が増えた、モノをつくりすぎたために完成品在庫が増えた、といったことはよく聞く話です。

在庫が増えれば在庫置場が必要になります。在庫を入れておく容器も必要になります。それに伴って管理業務が発生します。

この逆を考えてみましょう。調達の方法を改善して在庫が減った。生産の仕方を変えたら完成品在庫が減った。

つまり物流を効率化する意図がなくても結果的に物流がよくなることは多々あるものです。そしてその主体は物流スタッフではないかもしれないのです。

調達は購買担当者、生産は生産管理担当者がその責務を担っていることが一般的ですよね。そしてどちらかというと物流の専門家でない彼ら、彼女らが物流効率化に寄与するのです。

物流はサプライチェーンの一部であり、モノづくりや調達こそがメイン業務です。サプライチェーンマネジメントを行っている人が必ずしも物流の専門家とは限りません。

でも結果として物流が効率化できるのであれば、その因果関係をしっかりと教えてあげることが必要だと思います。

物流の専門家でない人が自分の本業の仕事をしながら物流改善もできるようになるのです。自分の仕事が物流につながっている因果関係を知っていればこその取組ですね。

視点を変えれば物流の専門家がこれらの改善を行うというより、サプライチェーンの他分野の人が自身の業務の仕方を変えることで物流効率化につなげた方がよいのかもしれません。

そのような観点から行けば生産管理担当者や購買担当者の必須スキルの中に物流改善力を入れてもよいかもしれません。

これはあくまで自身の業務が物流に及ぼす影響を理解することと、意識的に物流を効率化させるために生産計画や調達方法を変えるための知識です。

生産管理担当者や購買担当者以外でも自身の業務が物流に影響を与える仕事は他にもあります。たとえば営業です。

営業は得意先に貢献したいと考えますから、よりサービス度の高い物流を提案することがあります。そこで営業視点からの物流とその改善ポイントについては理解してく必要がありそうです。

次回に続きます。


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