荷主会社の物流改善ニーズとして必ずと言っていいほど挙げられるのが「在庫削減」です。どこの会社でも在庫が多いことに悩んでいる証だと言えるのではないでしょうか。
在庫はあらゆる活動の結果として生じるものです。
・ 買いすぎの結果として生じる余剰在庫
・ つくりすぎの結果として生じる余剰在庫
・ 設備トラブルが多いことによる安全(安心)在庫
・ サプライヤーの未納が多いことによる安全(安心)在庫
・ 顧客からのオーダーの振れによる安全(安心)在庫
などなど、在庫には必ずその発生要因が潜んでいるのです。したがいまして在庫を削減するためにはこういった裏に潜む要因を潰していくことが必要なのです。
在庫はロット在庫と安全在庫に分けられます。ロット在庫とは調達や生産の一回当たりのサイズが大きいことによって生じます。
たとえば月に一回サプライヤーから資材を調達するのであれば、調達直後の在庫量は一か月分ということになります。
月に一回生産するのであれば、生産ロットは「一か月」ということになります。生産直後のロット在庫は一か月分ということになるのです。
ロット在庫は徐々に減っていき、次の納入や生産のタイミングで最少(限りなくゼロに近づく)になるのです。
生産ロットや調達ロットの大きさを決めるのは生産や調達の頻度ということになります。生産(調達)が月に一回であれば一か月分のロットサイズであると言います。生産(調達)が週に一回であれば一週間のロットサイズということになるのです。
生産(調達)の結果として発生する在庫も一か月分、一週間分ということになります。
ということですでにお分かりいただけたかと思いますが、ロット在庫を縮めるためにはロットサイズを小さくする必要があるのです。
一カ月に一回生産(調達)していたものを一カ月に二回、三回と増やしていくことで在庫が少なくなっていく理屈はご理解いただけるのではないでしょうか。
次回に続きます。
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