物理的にはそれほど難しくはない共同輸配送ですが、次のような課題が出てきています。始める際にはこの点を整理しながら取り組むとよいと思います。
・共同輸配送に当たり、どちらの会社が契約している運送会社を使うのか
・共同輸配送のための情報システムをどうするのか
・コスト低減などの効果の配分をどうするのか
・各社の秘匿情報管理をどのように担保するのか
・場合によっては物流サービス水準が低下する恐れがある
これらの課題の解消抜きにプロジェクトはスタートできません。特に最後に挙げた「物流サービス水準の低下」については慎重に検討する必要がありそうです。
ではなぜ低下が発生するのでしょうか。今まで小刻みで顧客に商品を届けていた場合、共同化によって頻度が低下することも考えられます。
顧客の指定時刻に届けていたものが、時間帯の変更を要請しなければならないケースも発生します。
そこで、こういったサービス水準は低下させることなく、むしろ向上するようなデザインが必要になります。もちろん、顧客が特にこだわらないような過剰サービスは是正しても構わないでしょう。
しかし明らかにサービス水準を落としてまで物流コスト削減効果を求めるのは本末転倒です。顧客によってはその分、コストを下げてくれれば認める、ということもあるかもしれません。
トラックドライバーの不足は社会現象として認識すべきです。それを前提に、しかも物流サービス水準を向上しながら共同で活動を進めることが望ましいでしょう。
もちろん物流サービスで他社よりも圧倒的に競争力が優位になるのであれば、そこで競うこともあるでしょう。しかし一般的には物流は共同で進めた方が効果はあると思います。
まずは身近な競合他社と話を始めてみてはいかがでしょうか。多分お互いに似たような悩みを持っていることが考えられます。
その中の一つでも共同改善に取り組むことは意義があると思います。ドライバー不足やCO2削減などの社会的ニーズに応えるためにも前向きな取り組みが望まれます。
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