倉庫で間違いを防ぐためにはロケーション管理をしっかりとやることが重要です。そのためには5Sをきっちりと行い、在庫管理の4原則を徹底し、社員教育を行っていくことが求められます。
物流エラーは誤品や誤数、商品破損などが多いと思います。これらの発生を防止するために上記に加えて行っていくべきことがあります。
その第一ステップは標準作業の確立です。標準作業がないと物流品質にばらつきが出ます。なぜなら作業者ごとに仕事のやり方に差が出るからです。
ある作業者は丁寧に作業を行うためにエラーが少ないものの別の作業者は雑な作業を行って間違いを多発する可能性があるのです。
第二ステップは全作業者が標準作業を実施していることを確認することです。よく標準作業を作ってもその通りに作業が行われているか確認していない会社があります。
というか、標準作業の確認を行っていない会社の方が多いかもしれません。標準作業が行われているかどうかを確認することを「作業観察」と言います。
現場の管理監督者の重要な仕事の一つがこの作業観察です。標準作業書を持って現場に立ち、作業者の作業の様子を確認します。
ピッキング作業では作業者が「三点照合」を行っているかどうかに注目することが多いと思います。もしこの三点照合を標準作業書に記述している場合、作業者がこのプロセスをカットすることは許されないからです。
この二つのステップを確実に行っていれば物流エラーが発生する確率は極めて低くなると考えられます。
標準作業の中に作業者を交代して「ダブルチェック」を行うことを記述している会社があります。ダブルチェックを行っていても100%エラーが防げるかというとそうでもなさそうです。
これは何故でしょうか。それは同じような作業を毎日繰り返していると作業そのものがマンネリ化してくるからです。
ダブルチェックはいわゆる検査業務です。しかし検査そのものにもマンネリ化は発生します。つまり検査しているつもりになってしまい、実際には見るべきポイントを見ていないということです。
ではこの状況を改善するためには何をしたらよいでしょうか。この点につきましては次回にお話させていただきます。
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