物流倉庫内を改善する場合、ロケーション管理について注意をすると良いと思います。この管理をしっかりしていない場合、誤出荷につながる可能性があるため慎重に実施します。
ロケーション管理には「固定ロケーション」と「フリーロケーション」の2通りがあります。前者はものの置き場所を固定する管理方法です。列車で例えれば「指定席」です。一方後者はものの置き場所を特定せず、その都度空いている場所に保管する方法です。列車で例えれば「自由席」ということになります。
両社ともにメリット、デメリットがあります。固定ロケーションは場所が常に固定されているため置き場所がわかりやすく、新人作業者でもすぐに仕事をすることが可能になります。
ただし商品の出方が変わったり廃止になったりした時に置き場所のメンテナンスが必要になります。若干の煩わしさがありますが、間違いを防ぐためには効果的な管理方法と言えるでしょう。
フリーロケーションは商品の出方が変わっても置き場所のメンテナンスは不要であり管理上は容易な方法だと言えます。しかし都度置き場所が変わると倉庫内作業者の迷いが発生します。迷いによるロス時間、つまり探し回る時間がもったいないので、これをいかに防ぐか工夫が必要です。
愚直な改善方法にはなりますが2Sを徹底するとともに大きな看板をつけるとか倉庫内マップを掲示するなどの泥臭い手を打っていくことが効率化につながるでしょう。
固定ロケーションの場合には棚番号を「何丁目、何番地、何号」といった数字とアルファベットを組み合わせた意味ありコードとして付していきましょう。
例えばAゾーンの5番通路の左棚の17間口であれば「A―5-L17」といったコードを付けることになります。
倉庫内のロケーションが定まったらピッキング作業の指示の出し方にも改善余地がありますので検討していきましょう。
ピッキング作業者にさせてはならない行為を挙げてみましょう。
・ 探す
・ 開梱する
・ 歩く
・ 伸び上がる、屈む
・ 取り出し時に手間どう
こういった行為を発生させないようにピッキング場と作業指示の与え方を考えることが必要です。また棚の高さやロケーションの設置位置についても工夫が必要です。
よく保管在庫なのか、ピッキング用在庫なのかがごっちゃになっているケースを見かけます。保管在庫は納入業者から納入された在庫でそれをすべてピッキング場に払い出すと間口が増えるなど歩行を増やす要因となります。もちろん小ロットで納入されていれば問題はありませんが、概して調達ロットとピッキングによる出荷ロットの大きさは異なります。そこで在庫保管場所の改善も必要になってくるわけです。
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