このところドライバー不足の話題が急に盛り上がってきた感があります。この背景には景気が回復し、さらに将来的にも復興需要やオリンピック需要などの存在が挙げられます。
一方でドライバーという職種自体の要因もあります。つまりドライバーが高齢化してきていることです。若者がドライバーになりたがらないのです。何とドライバーの8割以上が自分の子供をドライバーにはしたくないと思っているそうです。
消費増税の際に駆け込み需要はあったものの、それを顧客にタイムリーに運べていなかったという事実があります。またお中元もなかなか思うように運べないという問題も発生しつつあるのです。
物流は経済の血管ですからこの流れが鈍ると、経済自体が滞ってしまいかねません。これだけは何としても避けなければならないのは当然のことと言えるでしょう。
ドライバーが不足することで実際にものが運べなくなりつつあることについては荷主もしみじみと来ていることと思います。
ではこの危機的状況に対して荷主はどのような対応をしていったらよいのでしょうか。
この機会に一度物流会社との取引に関して考えてみてはいかがでしょうか。従来は物流会社と交渉すれば必ずと言っていいほど価格は下がりました。ということで「輸送」は買い手市場だったと言えるでしょう。しかしここに来てこの流れは変わりました。
契約ごとですからお互い合意のもとに条件が決定されます。しかしあまりにも理不尽な取引があったことも事実です。
たとえば「待機時間」の問題。物流会社のトラックが荷主会社に積み込みに行っても、何時間も待たされ、それがドライバーの労働時間を長引かせると同時に納期が迫り危険な運転につながるといった問題が存在します。
このような「待機時間」についての記述は契約書には書かれていないことがほとんどです。これについて明記しない物流会社にも責任がありますが、契約書に書かれていないからと言って、顧客側が一方的に有利な解釈をしてしまうことにも問題があります。
まずこの「待機時間」について解消するための方策を荷主の責任の下、考えていく必要がありそうです。
次回に続きます。
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