トラック積載率を上げるあの手この手(3) 鉄綿混載の実施

前回もお話させていただきましたが、トラックの荷台で積み重ねができずに「空間」を作ってしまうほどもったいないことはありません。

これを防止するための根本的な改善手法が荷姿改善でありパレットと容器のモジュール化であるわけです。

しかしもっと簡単なやり方があります。それはトラックの中に移動可能な棚を設置することです。このやり方はヨーロッパではよく見かけましたが、最近は日本でも実施している会社があります。

棚自体もフォークリフトで積み込み、荷下ろしができるので、手軽に使うことが可能です。荷姿モジュールが統一されていない場合や、裸で製品を積み込む場合にはこの棚方式を導入すれば良いのではないでしょうか。

ボックスパレットにキャスターを付けた「台車」をトラックに載せるケースがあります。これは積載率を向上させづらいので輸送が発生する場合にはできればキャスターなしにした方が良いと思います。

また、重量は軽いもののかさばる荷物だけを集めないことも積載率向上のためには必要です。かさばる荷物だけを集めると、容積的に荷台がいっぱいになるものの、重量的には30%とか40%程度の積載率となるからです。

できればこのような容積勝ちの荷物と重量勝ちの荷物をセットで運ぶようにしましょう。これにより容積的にも重量的にも積載率を向上させることが可能となります。

このセットをパターン化し、毎回そのパターンで運ぶと良いでしょう。毎日繰り返し運んでいるような荷物があればパターン化は可能でしょう。

トラック輸送を行う場合には荷台のサイズと重量能力は前提条件と考えましょう。毎回使用するトラックサイズが異なると困るのですが、大方使用するトラックサイズは決まっているのではないでしょうか。

トラックの積載率は常に意識する必要があります。これをKPIとして物流を評価していきましょう。そうすることで物流コストに大きな影響を及ぼすことになるのです。


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