海外とのモノのやり取りをするときには船の手配や税関提出資料の準備などの他に、実物流の効率化について考えなければなりません。
何と言っても輸送距離が国内の比ではありません。まず港までトラック輸送があり、そこで荷物をコンテナに積み替えます。
この行為をバニングと呼びます。これを自社の物流ヤードで行って港まで牽引していくのがよいのか、港で積み替えた方がよいのかについて検討が必要です。
コンテナには20フィートと40フィートがあります。どちらを使う方が自社に適しているかの判断も必要です。
そして最大の難関が荷姿検討でしょう。海外向けにモノを発送しますので、必ずしも国内と同様の荷姿でよいとは限りません。
赤道を通過する場合や、長時間の輸送となる場合には防錆処理を行う必要があります。冷凍品など温度管理が必要な場合には専用コンテナが必要です。
このあたりは考え方は国内と一緒なのですが、より考えたうえで実施することが求められます。何故ならそのインパクトが大きいからです。
荷姿効率を10%向上しただけで輸送コストへの影響は多大なものとなります。荷姿効率向上のためにモノそのものの形状や組立場所の変更が必要なくらいです。
あとモノのやり取りにあたって頻度についても重要な要素となります。たとえば20フィートコンテナを使って週2便とするのか、40フィートコンテナを使って週1便とするのかは考えどころでしょう。
会社によっては40フィートコンテナで運ぶと場所的に厳しいケースがあります。輸出でも輸入でも、いったんその分だけの在庫置場が必要になるからです。
多くの会社は40フィートコンテナを使って輸送し、一時保管しているようです。この場合、輸送コストは下げられますが、保管コストが生じることに注意が必要です。
では次に海外進出した時のことについて考えてみましょう。
海外に初めて進出する会社はいろいろなことに注意を払わなければなりませんが、物流については特に重要になってきます。
何故なら物流コストが馬鹿にならないほどかかる可能性があるからです。日本国内では輸送距離はたかが知れています。しかし海外でのそれは比較にならないほど大きなものだからです。
次回に続きます。
■工場内物流改善のセミナーを実施します!
『工場内物流改善の基礎と実務
~工場全体の効率化を目指した実践的アプローチ~』
日 時:2016年11 月30日 (水) 12 : 45 ~ 16 : 45
場 所:工 業 技 術 会 ㈱
東京都 千代田区 半蔵門 JCIIビル 6階会議室
詳細は以下にお問い合わせください。
03 ( 3239 ) 5966
■日刊工業新聞社 工場管理 新連載スタート!
「工場全体を効率化できる 物流のトリセツ
『第2回 誤解だらけの工場物流』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0007
■日刊工業新聞社 プレス技術 好評連載中!
「暗黒大陸の物流改善大作戦 ~プレス工場を大変身させる秘密の裏ワザ~
『第15回 運搬改善のポイント』」
http://pub.nikkan.co.jp/magazine_series/detail/0003
■プレス技術12月号の特集記事として掲載されました!
「プレス自動化(無人化)における工場物流のポイント」
http://pub.nikkan.co.jp/magazines/detail/00000581#index
★物流インターネットセミナーを始めました!★ ダイジェスト版をご覧いただけます!
『成功の秘訣はココにあった!達人が伝授する荷主会社のための物流アウトソース戦略』
https://www.youtube.com/watch?v=cX5M0n9tA-Y
『中小物流会社のための事業拡大戦略~荷主会社OBが本音で語る 取引したくなる物流会社~』
https://www.youtube.com/watch?v=QarBkSVoxCI
『消費増税はライバルより一歩抜きん出る絶好のチャンスだ!~荷主から選ばれる会社に変身する黄金ルール』
https://www.youtube.com/watch?v=ZBw0o-_BlnE
物流改革で「収益力向上!」「品質力向上!」「人財力向上!」 Kein物流改善研究所
http://www.keinlogi.jp/