「荷姿設計業務」。これもオペレーション開始前にやっておくべき重要エンジニアリング業務です。荷姿はいろいろな機能に影響を与える重要機能です。
効率的な荷姿はコンパクトかつ中身がたくさん格納できる荷姿です。このような荷姿を設計すれば保管エリアが小さくて済みます。
1台のトラックに多く積載することが可能となるため、輸送効率が向上します。構内物流での運搬でも同様のことがいえます。
つまり効率的な荷姿を設計できる能力があれば、保管、輸送、荷役などの関連機能の効率化に寄与できるということになるわけです。
そこで物流設計を行うエンジニアでもとりわけ荷姿エンジニアは重要だということです。もし多くのスタッフを確保できないのであれば、優先的に荷姿エンジニアを充てていったらよいと思います。
調達スタッフも意識する必要があります。荷姿で必要となる容器や資材を購入する際に、その価格の妥当性を判断できる調達スタッフは会社の収益に影響を与える観点から重要になってきます。
荷姿に限らず、AGVやコンベアなどの物流設備も購入することになるでしょうから、調達スタッフが価格の妥当性を精査する必要があります。
調達スタッフはこのようなハードウエアの購入だけではなく、運送や構内荷役などのサービスを購入する際にも力を発揮します。
要は外部から購入する物流関連のものであれば、ハード、ソフトに限らずきちんと価格の妥当性や品質などを判断する役割が調達スタッフに課されているといえるでしょう。
その意味からも調達スタッフも物流エンジニアの一員であると考えられます。
次にオペレーション開始後の物流について考えていきましょう。物流設計でその会社の物流効率は大方決定してしまいます。
しかしまったく改善の余地が無いわけではありません。この改善を行っていく行為がオペレーション開始後のエンジニアリングとしての物流ということになります。
たとえばトラック運送を例に挙げて考えてみましょう。トラックはその保有する能力をどこまで使い切るかが物流効率に関わってきます。
トラックにどのように混載をかけていくか。巡回しながら最終積み込みポイントで満載とする。日々の荷量を見ながらルート組みを行うこともまさしくエンジニアリング業であると考えられます。
なおかつ荷物同士が積み重ねできるように容器モジュールを作っていくことも重要なエンジニアリング業務です。
次回に続きます。
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