製造会社の物流は今やサプライチェーンを構成する重要要素となっています。それだけに充実したスタッフでしっかりと構築する必要があると思われます。
しかし実態はいかがでしょうか。製造会社の中ではまだまだ物流の地位が低いケースが散見されます。とにかく調達したものをラインに運ぶことと、できあがった製品を引き取って輸送することのみが仕事のように思われている節があります。
本来であればサプライチェーン全体の効率化を考えなければならないのですが、物流の部分だけ切り離されている気がしてなりません。
生産工程は担当技術スタッフがとことん効率化を図るはずです。設備投資も行いますから投資対効果についても入念に計算していくことでしょう。
一方で工場の中には生産工程もいくつも存在しますので、工程と工程のつなぎの部分についてもきちんとした設計が必要と思われます。
ここが製造会社の弱点かもしれません。工程間については意外と重視されていない場合があります。そうなると工程間が同期化されず余分な在庫が発生する可能性があるのです。
各工程のレイアウトも重要なのですが、全体最適を考えた工程設計ができていない工場があります。そうなると工場内でムダな運搬が発生する可能性が出てきます。
いったんレイアウトが決定してしまうとずっと運搬が発生し続けてしまいます。在庫も必要になるでしょう。つまり最初に決めるレイアウト次第で工場効率に影響が出てしまうということです。このことを知っておく必要があります。
工場効率はサプライチェーン効率の重要要素であるため、本来であれば工場の技術スタッフが生産開始前に検討すべき事項であると考えられます。
別の考え方をすると工程間は運搬が発生する可能性があるため、物流スタッフが検討すべし、という意見があるかもしれません。
生産開始後に発生する運搬作業や在庫管理業務は物流担当者が実施するケースが多いと思われますので、その意見は正しいかもしれません。
そこで物流スタッフは最終的なサプライチェーン効率化に向けて何に取り組んでいったらよいかについて考えてみましょう。
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